始めての舞台観劇、劇団四季・宝塚歌劇団によって違う 入り待ち、出待ちのルールとマナー

始めての舞台観劇(入り待ち・出待ち 編)初心者講座
始めての舞台観劇(入り待ち・出待ち 編)

演劇やミュージカルの舞台を観劇をしていると、多くの人がお気に入りの役者さんができると思います。お気に入りの役者さんを間近で見てみたい、直接声をかけたい、プレゼントを渡したいといった応援の気持から、劇場や稽古場の出入り口で役者さんを待ち受けるファンがいます。

このファンの行為を「入り待ち」「出待ち」と呼びます。役者さんは応援してくれるファンの気持ちは、嬉しく感謝の気持ちでいっぱいだと思いますが、中には自分勝手なファンがいて困惑しているのも事実です。

今回は、舞台初心者のための「入り待ち」「出待ち」のルールとマナーについて説明します。

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役者の入り待ち、出待ちはしてもいいの?

劇場や稽古場での役者の「入り待ち」「出待ち」に他する対応は劇団によって様々ですが、劇団として公式に「入り待ち」「出待ち」を推奨しているケースは存在しません。

この時点で、劇団や役者さんにとって「入り待ち」「出待ち」がいいことなのか察してあげましょう。

推奨はしていないが、黙認している劇団はあります。しかし、当然ですが、ルールとマナーが守られてこその黙認です。

禁止されていないから「入り待ち」「出待ち」が大丈夫という認識ではいけません。

逆に、劇団・役者の所属事務所・役者本人が明確に「入り待ち」「出待ち」を禁止とアナウンスしている場合があります。

役者さんは人気商売という側面もあるため、明確に禁止や注意をすることは少ないですが、ブログやSNSを見ていると、行き過ぎたファンの行動に困惑している様子が伺えます。

劇場や稽古場などに大勢のファンが押し寄せてしまうと、通行人の通行を妨げてしまったり、周辺の住民に迷惑をかけてしまい、劇団や会場、最近は出演俳優のSNSなどに苦情が寄せられたりします。

一般常識がある人であれば「入り待ち」「出待ち」は控えてあげてください。

劇団四季所属俳優の入り待ち・出待ち

劇団四季の作品に対する考え方は、クオリティを最優先に考える舞台造り、作品至上主義です。

舞台俳優にとって重要なのは、知名度よりも観客を感動させる技術と能力です。俳優は作品を輝かせるために存在するのであって、その逆ではありません。(劇団四季公式ホームページより引用)

劇団四季は役者の人気や知名度を売りにした「スター制」を取っていませんので、役者は個人的な活動はしてはいけないとあり、劇団として「入り待ち」「出待ち」は推奨していません。真相は定かではありませんが、ファンと交流した役者にはペナルティがあるとかそういった噂もあります。

中にはファンが写真やサインを迫ったりして、役者さんも無下に扱うことはできないため、写真を一緒に撮ってもらったなんて人もいますが、良識的なファンの間ではやってはいけない行為です。

ファンの間でも劇団四季は「入り待ち」「出待ち」は禁止というのが暗黙の了解です。

宝塚歌劇団は入り待ち・出待ちに寛大

宝塚歌劇団は大きな特徴の一つとして「スターシステム」を採用している点が挙げられます。各組のスターの頂点に立つ男役が「主演男役」あるいは「トップスター」と呼ばれ、各公演で主演を務め、トップスターの相手役を務める娘役のことは「主演娘役」あるいは「トップ娘役」と呼んでいます。

宝塚歌劇団は劇団四季の「作品主義」とは異なり、役者を全面に売りにしているため、ルールとマナーが守られていることを前提に入り待ち、出待には寛大です。元祖「会いに行けるアイドル」は宝ジェンヌをも言われています。

入り待ち・出待ちの暗黙のルール

宝ジェンヌの入り待ち・出待ちには暗黙のルールがあります。ルールが出来上がった背景には、初演の「ベルサイユのばら」上演の頃から、宝ジェンヌにファンが殺到したため、宝ジェンヌを守るためという自主的な行動から生まれ、ファンの中で伝統的に受け継がれています。

宝塚歌劇で正式な出待ちをするには私設ファンクラブへ入会する必要があり、出待ちには2種類のグループがあります。

一つ目のグループは私設ファンクラブの会員で、一般のファンから劇団員を守るという意味で「ガード」と呼ばれています。

二つ目のグループはファンクラブに入会していない一般のファンで「ギャラリー」と呼ばれています。

出待ちには独自のルールがあります。

  • 通りがけのジェンヌさんにいきなり声をかけてはいけない。
  • 手紙を渡すことができるのは私設ファンクラブ会員だけ。
  • 写真撮影に制約はありませんが、フラッシュ撮影は控える。
    (私設ファンクラブ会員は会員規則で撮影が禁止されている場合がある)
  • 宝塚は品格を大事にする社会なので他人に迷惑をかけないよう配慮する。
  • ファンクラブの指示に従う。

宝塚歌劇団が所有している敷地内ではない公道で、しかも劇団の公式なルールならともかく、施設ファンクラブに指示され守らなければいけないのかと感じるかもしれませんが、劇団が私設ファンクラブの活動を認めているため、こればかりは何を言ってもしょうがないです。どうにもなりませんので、不満があれば出待ちは止めましょう。

【写真撮影に関する公式の発表(公式ホームページより引用)】

劇場楽屋口付近で個人的に出演者の写真を撮影していただくことは現在禁止しておりませんが、お客様個人の記念として保管することを前提としております。

当該写真の販売、配布、ホームページ等での公開、その他一切の利用行為はご遠慮いただきますようお願い申し上げます。また、このような写真をお買い求めになることもご遠慮いただきますよう、皆様のご協力をお願い申し上げます。

また、個人的な写真撮影等のため、車道での撮影や移動する出演者を追いかけたりするなどの行為は、近隣の住民やご通行の皆様へのご迷惑となりますので、固くお断りさせて頂きます。

なお、上記行為を発見した際は、スタッフがお声掛けさせていただく場合がございます。